2020年7月13日月曜日

夏のボーナスカットで明らかになる医療危機

全国の医療現場でいま、経営の危機が起きています。


2020年当初からのコロナ禍。


パンデミックで全世界にあっという間に拡大した新型コロナウイルス肺炎。

死亡率も高く、本日までに世界で56万人以上の患者さんが亡くなっています。


そのような状況の中で、感染症指定病院が一般病棟をコロナ用に転換して、新規の入院患者さんに備えています。当然、全部の病室が埋まることはありません。

準備をするだけで人件費を含めて巨大な損失が出ます。


さらには、


院内感染を起こす病院が増えて、医療機関への受診控えが始まり、

内科や小児科の外来患者さんが激減しています。


それに伴って、医療機関の経営が危機的状況に陥っています。

地域の経済と医療機関の疲弊が重なり、いままさに医療崩壊が起きようとしています。


また、経営が厳しいために人件費削減をせざるを得ない病院が出ています。


看護師などの職員に対する夏のボーナスを、

昨年より引き下げた医療機関が、

およそ3割にのぼることがわかりました。


日本医療労働組合連合会の調査では、全国338の医療機関のうち、およそ3割にあたる115の医療機関が、看護師などの、この夏のボーナスを2019年より引き下げています。


多くの医療機関が、新型コロナウイルスの影響で病院経営が悪化したことをボーナス減額の原因にあげていると報告しています。


そのような報告が出されているなか、

東京女子医科大学病院は、全職員の夏のボーナスを全額カットしていて、退職を希望している看護師は400人以上にのぼるという報道がありました。


病院は人材が命です。

医師や看護師を含めた職員が患者さんに良質の医療を提供するのが病院です。


東京女子医科大学病院の

全職員のボーナスカットは余程の理由があってのことでしょう。

経営者としては、

経営の破綻を受け入れるか

職員の退職を受け入れるか

究極の選択だった可能性があります。

東京を基盤とする大学病院がこのような状態なので

地方のその他の病院における経営状況は推して知るべしです。

早晩、地方の病院における経営破綻の連鎖が起きると予測します。


東京都も含めて、地域医療はすでに崩壊しつつあります。


このコロナ禍での地域医療崩壊は体力のない住民の死に直結します。


どのようにして、医療を守るか!

待ったなしの闘いの中にいるのです。


私たちの病院が経営破綻してしまわないよう、

 

今日も全職員が頑張っています。

外来患者さん、入院患者さんが安心して療養できるように

良質な医療を提供しています。


院長は

全力で働く職員のみなさんに感謝ですね!




世界で感染の拡大が止まらない

世界保健機関(WHO)は712日、

全世界の新型コロナウイルスの新規感染者数が

過去24時間で23370人に上り、

過去最多を更新したと明らかにしました。


これまでの最多記録は2日前の約228000人。

全世界の

感染の拡大傾向に歯止めがかからない状況が続いています。


7月13日米国ジョンス・ホプキンス大学調べ

国別では最多が

米国(約66000人)で、

ブラジル(約45000人)、

インド(約29000人)、

南アフリカ(約13000人)の順です。


WHOによると、世界の累計感染者数は1255万人を超え、

地域別では南北アメリカが(約654万人)が過半数を占めています。

世界の死者は56万人を超えています。


全世界の死者数も56万人を超えて増えており、WHOならびに各国の対策が十分に行われていない現状です。


7月13日米国ジョンス・ホプキンス大学調べ

私達の日本でも東京での新規感染者が4日連続で200名を超えています。

全く油断ならない状況です。

みなさんも、新型コロナウイルス感染には十分に気をつけてください。

2020年7月12日日曜日

須賀川幼稚園応援団(年長さん)の応援です

7月10日金曜日の13時10分から、公立岩瀬病院隣の須賀川幼稚園の年長さんが
またまた
大応援をしてくださいました。
夏休み前、最後のパフォーマンスだそうです。
元気な園児の応援に、職員も患者さんも
大きなチカラをいただきました。

先生方をはじめ、みなさんほんとうにありがとうございます。


一列にならんで登場、
礼に始まり、大応援
「フレーフレー、病院!」
「フレーフレー、お医者さん!」
「フレーフレー、看護師さん!」
「フレーフレー、みんな!」
の素敵なパフォーマンス。
最後も礼儀正しく、一列にならんで退場。

病院側も、窓に大きな字で「ありがとう」を飾りました。


園児たちには、ほんとうに感謝です!!

天泉こども園の園児たちからヒマワリをいただきました。

先日、須賀川市内にある天泉こども園の
園児と先生方が鉢植えのひまわりを
贈呈してくださいました。



みんなかわいい園児さんたちでした。
お母さんに作ってもらったマスクをしていたり、
楽しそうでした。
園児たちの礼儀正しさが、印象に残ります。

新型コロナウイルスと戦う日々の私たちに
最高のプレゼントでした。

病院玄関の一番目立つところにひまわりの
支柱を添えて置きました。
ぜひ、天泉こども園の園児たちのように
スクスク育つといいですね。


2020年7月7日火曜日

諸外国でも新型コロナウイルス感染は止まらない

院長サロンで時々紹介している各国の新型コロナウイルス感染症のデータ。
ジョンス・ホプキンス大学が集計したデータを利用していますが、
ずっとハイペースで患者数が各国で伸びています。

もう少しで1200万人になりそう。
米国とブラジルが猛烈なスピードで増えており、
それをインドとロシアが追っているような展開です。

良くないですね。

死者も増加を続けています。
約54万人が死亡しており、これも米国とブラジルが1位と2位です。
米国は全国で13万人が死亡し、ニューヨーク州だけで32000人が亡くなっています。

コロナウイルス感染拡大が各国で起こる中、
東京は本日も106人の感染が確認されました。
6日間連続で100人を上回りました。
このあとで、メガクラスターができないことを祈ります。

2020年7月2日木曜日

東京の新型コロナウイルス感染者、1日で107人の新規患者

東京の感染者増加が止まりません。
ずっと50人越えで経過していましたが、ついに今日は107人となり
3桁になってしまいました。
首都圏を中心に日本国内の感染が止まりません。
都も国も真剣に感染者減少に向けて取り組まなくてはなりません。
医師の視点からすると、東京都の対策は遅れているというより
もう少し考えて基準値を元にした施作をしていただきたい。
福島県までこの波が押し寄せてこないことを願います。


世界に目を向けると、パンデミックが拡大していることが分かります。


1日に20万人程度の増加です。凄まじい勢いです。
北米、南米、ロシア、インドがそれぞれ60万人以上の感染者を抱えています。


死者の数も1日で6千人程度の増加です。

まだまだ、新型コロナウイルスは全世界で猛威をふるっています。
私たちは、決して油断してはなりません。
三密を避けて、しっかりと手指衛生に努めましょう。

菅官房長官はこのまま感染者の増加が継続すれば、
緊急事態宣言をもう一度出すかもしれないと言っています。

週末の東京は行かないことが、
自分と家族を守るための選択肢になると考えます。


2020年6月30日火曜日

新型コロナウイルス感染者が1000万人をこえる

先月の5月31日に世界の新型コロナウイルス感染者が
600万人になったことをこのブログでお伝えしました。

それが、6月30日の1ヶ月後、
ついに1000万人になってしまいました。
1ヶ月で400万人の新しい患者さんです。
まさしく、パンデミックであり、
新型コロナウイルスが猛威をふるっています。



死者の数も着実に増えており、
5月末の36万人から、現在の50万人まで増えています。



ここで、米国とブラジルが
急激に患者数と死者数を伸ばしています。
どちらの国も
まだ第一波の波がさらに高くなっているようです。

人種と文化の多様性を持つ国が
苦労しています。

パンデミックを早くおさめること、
第2波をできるだけ
小さな波にするよう、
日本への海外からの渡航などを含め、
まだまだ、厳重な監視と対策が必要ですね。

新型コロナウイルスの精密抗体検査開始のお知らせ

当院は、7月1日より、
新型コロナウイルスの精密抗体検査の
サービスをみなさまに提供します。

料金は税込みで3,850円です。
昨日の公立岩瀬病院企業団議会で料金が認められました。

みなさんが利用しやすいように、
精密抗体検査としては
かなり安い値段を設定させていただきました。

お申し込みは
公立岩瀬病院検診センター
TEL:0248-75-3111(代)
お願いします。


抗原と抗体の違いについて

抗原は新型コロナウイルスそのもの。
すなわち「敵」です。
抗体は体の中に入った「敵」を撃退しようとして
体の中で作られるものです。
すなわち「味方」です。

この「味方」である抗体は
抗原が体に入ってから2週間程度で
血液中に検出されるようになります。

今回提供させていただく、精密抗体検査は
血液中の「味方」を測定するものです。

測定結果は
陰性:いままで新型コロナウイルスに感染していなかったことが分かります。

陽性:いままでに感染したことがあると分かります。

この検査は抗原検査ではありませんので、陽性と判定されても
ガッカリすることはありません。
むしろある程度の免疫を持っていると考えてください。

したがって、
精密抗体検査が陽性でも
発熱などの症状がなければ、
PCR検査や抗原検査は必要ありません。

医療従事者のみなさん、
介護関連のみなさん、
学校の先生、
窓口業務を担当しているみなさん、

みなさんにおすすめの検査です。

新型のインフルエンザウイルスが中国で発見される

BBCニュースで、
新型のインフルエンザウイルスが中国で発見されたと
報道されました。(2020年6月30日)

今までは、強毒性の鳥インフルエンザウイルスが
中国で発生することが危惧されていましたが、
今回はブタを宿主とした、インフルエンザウイルスです。


最近、中国の食肉処理場や
ブタと関わる労働者から
感染の証拠が見つかったそうです。
研究者たちが「G4EA H1N1」と呼ぶ
新型のインフルエンザウイルスです。
2009年に世界的に流行した、
インフルエンザに少し似ているそうです。

BBCニュースには "Pandemic Potential"と書いてあります。

もちろん、
このウイルスは新型なので
人類は誰も免疫を持っていません。
弱毒性か強毒性か、分かりませんが、
パンデミックにならないよう、厳重な監視が必要です。
新しいワクチンが必要になるかもしれませんね。

鳥よりもブタを宿主としたインフルエンザウイルスはヒトに感染しやすいと
言われています。
いまそこにある、新型コロナばかりでなく、
私たちは常に新しいウイルスに注意が必要です。

2020年5月31日日曜日

世界の新型コロナウィルス感染者は600万人を超えました

週末の間に世界の新型コロナウィルス感染者は600万人を超えてしまいました。
やはりブラジルの感染者数増加が目立っています。
一方で日本国内では、
上の図の左下に示してある1日の感染者数を見ると、
一度下りきったと見える感染者の数が
再び上昇に転じているような印象があります。
私たちの地域でも再び感染者が出てくるかもしれません。
家を出る機会が増えると思いますがその際には、
十分な感染予防策を自分で行うことが大切になってきます。

新型コロナ感染症に対しては
まだまだ油断は禁物です。

2020年5月29日金曜日

世界のコロナウイルス感染者はまだまだ増え続けています

2020年5月29日(金曜日)
世界のコロナウイルス感染者数は
ブラジルを中心に増加を続けています。

もう少しで感染者数は600万人になりますね。
現時点で5,814,000人がコロナウイルスに感染しています。
今週末には600万人を超えるかもしれません。
ジョンスホプキンス大学からのデータです。

そして、死者数の増加も継続しています。


すでに、36万人の方が亡くなっています。
須賀川の人口を7万人としても、5倍以上の方が亡くなっているのです。

まだまだ、世界では感染者の増加が止まっていません。

世界の感染者の増加数→減少傾向が見られません。

今後のこと
1)オリンピックの開催
2)貿易と世界経済
3)海外からの旅行者と日本国内の観光施設の運営
などを考えると
しばらくは厳しい対応を迫られそうです。


須賀川幼稚園応援団のみなさんから応援をいただきました。

公立岩瀬病院のすぐ南側に
須賀川幼稚園があります。

5月29日金曜日の12時55分から
幼稚園の年長さんが大応援団を結成して
園庭から応援をしてくださいました。

元気な声が医局や外来・病棟にしっかり届きました。

「フレーフレー 病院!!」
「フレーフレー お医者さん!!」
「フレーフレー 看護師さん!!」
「フレーフレー みんな!!」


こころなしか
いつも園児たちがお世話になっている
「看護師さん!!」
の声が一番大きかったような気がします。

それにしても
元気で、大きな声ですね。
園児たちの気持ちが
私たちにしっかり届きました。



2020年5月28日木曜日

福島県の秘策

人の移動と
経済対策。

福島県の秘策は
県内旅行の助成だった。
これはよい。

この支援策は、
6月1日から福島県民限定で実施し、
1泊7000円以上の宿泊に対し
5000円を割り引くものです。

申し込みはインターネットで
受け付けるとのことです。

一泊7000円以上の宿を
見つけて、
プチ旅行を楽しみましょう!

世界のコロナウイルス感染症(増えていますね)

日本は緊急事態宣言を解除しましたが、
世界のコロナウイルス感染症の患者さんが600万人に届きそうです。
感染者数がどんどん増えています。
特に、ブラジルの感染者数が急激に伸びています。
日系人が多い国なので、
日本に関係ある方々の健康や生命が危機的な状況です。
ブラジルの感染対策が改善することを祈ります。

世界の死者数は死者10万人を超えた
米国を中心に35万人以上が亡くなっています。
ずっと増加の傾向にあります。


10万人を超えた米国が最大の犠牲者を出していますが、
英国、イタリア、フランス、スペインなどの
ヨーロッパの国々でも死者数が伸びています。

そして、
またここでも
ブラジルが急激に死者数を伸ばしています。
急性期医療が破綻しているとも
言われています。

このことを考慮すると

危険なのは
今後、ブラジルを中心とした中米が
世界のコロナウイルス感染の中心になることです。
対策を急がなければ、
人の流通も貿易も経済も
中米を中心にして
破綻しそうです。

長期間にわたり
中米が世界のコロナウイルス感染症の
温床にならないように、
WHOと協力して
各国が支援できたらいいですね。

ブラジルの日系人のみなさんの
ためにも、支援の輪が
広がることを期待します。




移動に関する福島県の決定事項

2020年5月27日に福島県新型コロナウイルス感染症対策本部は次のような、人の移動に関する要望を決定しました。

福島県外出自粛案

外出の自粛、特に県境をまたいだ移動は5月31日までは自粛が要請されています。

6月からはほぼ3週間ごとに自粛規制が外れていくようなスケジュールです。


みなさんも、引き続き不要不急の県境をまたぐ移動は控えましょう。

2020年5月24日日曜日

支援金をいただきました

公立岩瀬病院はこれまでにみなさまから様々なご支援を受けて参りました。
おかげさまで、たくさんのマスクやフェイスシールド、その他の防護用の資材がずいぶんと集まりました。
私たちの病院が院内感染を起こさずに診療を継続できているのはみなさまのおかげと感謝しております。
このたび、
特別定額給付金をそのまま寄付してくださる方がおりました。
本当にありがとうございます。
貴重なご寄付を、コロナウィルス感染症対策に役立てます。
感謝です!

2020年5月16日土曜日

物資の支援をありがとうございます。

多くのみなさまから様々な物資の支援をいただきました。
本当にありがとうございます。

モノばかりでなく、食べ物や飲み物さらには
暖かい声援もいただきました。

みなさまのご好意に感謝します。

もちろん国や県からの防護用物資も
たくさん届いています。
懸案のフェイスシールドは
3500枚届きました。
しばらくの間、しのげそうです。

みなさまのご支援に本当に感謝いたします。

防護用具です。その脇にご支援いただいた77%の高濃度アルコール酒があります。


タイベックスーツです。



フェイスシールドは3500枚届きました。



2020年5月14日木曜日

「心に感染する」新型ウイルス、smile-20(スマイル-20)を紹介します。

先日の院長サロンで「優しさのクラスター」のお話をしました。
今回はその優しさのクラスターをつくる
新型ウイルスsmile-20(スマイル-20)
の発生報告です、

福島県須賀川市に「心に感染する」ウイルスが発生しました。

名前は Smile-20(スマイル-20)

発生日:2020年5月12日

発生場所:福島県須賀川市


特徴1:病気ではありませんが、

みんなに感染するかもしれません。


感染力はみなさんの

笑顔の数だけ強くなる可能性あり。

みなさんが笑顔になって欲しいと思っているウイルスです。


特徴2:優しさのクラスターを形成しやすいので、

メガクラスターになるかもしれません。


みなさんが心を安らかにして、

周りのひとに優しくなれるように。


そんな願いを込めて、世の中に送り出します。


Smile-20でCovid-19に負けない

心の輪をつくりませんか?

2020年5月12日火曜日

優しさのクラスター

優しさのクラスター

自分の家族、隣人、職場の仲間、地域に住む人、
自治体や国の要職にある人。
私たちはそれらの人々に対して
優しさを忘れずに生きることにしましょう。

長期化する新型コロナウイルス禍。
いつ終わるか分からない闘い。
見えない出口戦略。
まだ届かないアベノマスク。
日々の生活に余裕がなくなり、
精神的に追い詰められている毎日。

本当に世界中の人々を含めて、
私たちが大変な思いをしながら
過ごしているのは事実です。

安心して生活したいと思い、
調査すればするほど対策の遅れが分かったり、
対応の不備、間違いが明らかになったりします。

自然と批判的な考えを持つことは普通のように思えます。
しかし、それを言葉にして表現したとしても
得られる成果物はなんでしょうか。

意外と乏しい成果しか得られず、
批判から始まる争いや炎上になったりします。
そうなると、もう、

エネルギーの無駄遣いですね。

そもそも今回のパンデミックは
新型コロナウイルスによる
世界同時多発テロです。

1918年のスペイン風邪もパンデミックでしたが、
今回は桁違いの速さと広さで全世界に蔓延し、
多くの人が死亡しています。

健康な人が2週間後には
死亡してしまうこともあります。
大きな恐怖をもたらす最悪のウイルスが
私たちのすぐそばにいるのです。

未知のウイルスに人類が
これほど弱いとは思っていませんでした。
ワクチンも治療薬もない
未知のウイルスとの闘いなので、
政治家も行政も、医療も
間違える可能性は高いです。
正解は誰にも分かりません。
間違いに片目をつぶるような
大人の対応が必要なのかもしれませんね。

私たちは恐怖に怯える毎日に、
少しずつ疲れを溜めています。
そして、心が疲れ切っている人がいると思います。
だからこそ
必要なものは心の安らぎと癒しですね。

安らぎと癒しに、
まず必要なものは
私たちの心の優しさです。
周囲の人に対する優しさです。

優しさを持つと、
心の中に「心のポケット」ができてきます。
家族や友人、職場の人たちに
優しい言葉をかけると心の中に
「心の貯金」ができて
心のポケットが膨らんできます。

周囲の人に笑顔であいさつし、
愛のある言葉をたくさん話すと、
心のポケットがどんどん膨らんできます。
心の貯金が増えて余裕が出てきて、
もっと優しくなれます。

顔も言葉も優しくなるので
周囲の人が安心してそばに来てくれて、
人の輪ができます。
その繰り返しをすると、
愛のある言葉で語る人の輪が拡散していきます。

ひとりの人が優しく変わるだけで、
周りに優しさが広がるのです。
これを優しさのクラスターと
呼ぶことにしましょう。

まちの中で優しさのクラスターがたくさんできたら、
「心のポケット」を
いっぱいに膨らませた人の輪ができて、
私たちのまちが心豊かによみがえると思います。
私たちなら、必ずできます。
みんなで優しさのクラスターをたくさん作って、
コロナのクラスターに
負けない戦いを継続してみませんか。


2020年5月11日月曜日

訪問看護とコロナウイルス

公立岩瀬病院の在宅支援センターには
訪問看護部門があります。

在宅で療養している患者さん宅を訪問し、
かかりつけ医の先生から受けた指示通りに
優しい医療を提供しています。

軽自動車で各地域を移動しながら仕事をする
ノマド的な業務です。
冬に遠方のお宅に訪問する時には
片道一時間弱のドライブになったりします。

時々お待たせするような事があるかもしれません。

夏の炎天下では、水分補給をしっかりしないと
看護師さんの熱中症が心配になります。

季節が変わっても
同じように大変な仕事です。

患者さんには、
看護師がひとりで対応するので
仕事量が多いばかりでなく、
責任が重い業務でもあります。

県内でコロナウイルス感染症が発生してから
訪問看護の看護師さんたちは
感染症対策という重要な仕事がひとつ増えています。

訪問の前に患者さんの体温を確認する。
コロナウイルスの症状を確認する
その時だけではなく、数日間の状況を把握して
診療にあたります。

寝たきりの患者さんが多いので
排便のお世話をするのが
訪問看護の大事な仕事です。

排便がないと、次の訪問の日まで
患者さんが苦しむことになるからです。

時間をかけてお腹をマッサージし
浣腸などに助けてもらって、排便を促します。
時には摘便と言って
指で肛門から便を掻き出すこともあります。

重労働ですね。

もちろん、患者さんに苦痛がないように
優しく、時間をかけて行います。

ところで
コロナウイルスは便に移行すると言われているので
自分が感染しないように
慎重に、丁寧に排便を介助しなければなりません。
慣れた仕事とはいえ
気をつかいながらなので
さらにキツイ重労働になってしまいます。

自分が感染してしまうと
症状が出るまでの期間、
マスクをしていても、
患者さんに感染させてしまうかもしれません。

だから、かなり慎重です。

緊急事態宣言の中、
誰が感染しているか、
分からない状況で

たったひとりで訪問看護をしています。

自分が感染しないばかりでなく
患者さんも感染しないように
気配りをしつつ
訪問看護を継続する
看護師に感謝です!!





2020年5月10日日曜日

77度のお酒アルコール

福島県会津若松市の
株式会社高橋庄作酒造店が
アルコール濃度77%で、手指の消毒可能な
「一乃正宗」というお酒を作っています。
会社の社長さんや須賀川市内の有志のみなさんの
好意で720mlの瓶に詰められた「一乃正宗」
5箱をいただきました。
本当にありがとうございます。

商業用ではなく、
医療機関などに配布するために
製造しているとのお話でした。

医薬品や医薬部外品ではありませんが、
77度の濃度のアルコールが含まれているので、
私たちの手指の消毒に使えます。

みなさんからの
市販の要望があれば、販売してくださるかもしれません。


写真左のサニサーラフォームは公立岩瀬病院が
医療用に使用しているアルコール消毒剤です。
アルコール濃度が76.9%から81.4%に調整された製品です。

一方で、
一乃正宗はアルコール濃度が77%ですから、
サニサーラフォームとほぼ同じアルコール濃度ですね。
私たちにとっては強い味方です。

手につけてみても違和感なく使用できる
高濃度アルコール酒でした。

得意分野を生かして医療を支えてくださる
株式会社高橋庄作酒造店に感謝です。

2020年5月9日土曜日

お酒のアルコール消毒について

酒造メーカーなどが新しい試みとして、
高濃度アルコールのお酒を
出荷しはじめました。
世界的な消毒用アルコール不足の今、
私たち医療従事者にとっても
ありがたい試みです。

出荷されているお酒のアルコール濃度は様々です。
60度台から80度未満までのお酒が多いと思われます。
お酒は70度を超えると郵便での配送ができません。
ネットで購入したり、知人にお願いしても、
郵送で手に入れる場合は
アルコール濃度が
70度未満のお酒になると思われます。

Q:アルコール濃度が低いと消毒の効果は下がりますか?
A:その通りです。消毒の効果は下がります。

Q:どうしたら良いですか?
A:たっぷりの量で時間を長く手指をこすれるようにします。

理由はアルコールの弱点は揮発しやすいことです。
すぐに乾いてしまうので、
濃度が高くても十分な量を用いる必要があります。

少し低い濃度のお酒アルコールは
もっと量が必要になります。

みなさん、ぜひ
お酒のアルコールも試してください。

きっと良い結果(感染しない)が
出ると思います。


連日の緊急手術(土曜日編)

先ほど救急車が患者さんを搬送してきました。
夜間の緊急手術が今日もこれから行われます。

非番であるはずの、
手術を執刀する医師たち、
麻酔科の医師も
看護師も
それを支える職員も自ら病院に来て、
以前からのシミュレーション通りに
動いてくれています。

命を守るためには
100%の準備が必要です。
熟練の手術室看護師が
淡々と準備をしています。

お互いに声を掛け合っている様子を見て、
私は見守るだけで良いと悟り、
彼らに全てを任せることにしました。

Covid-19で緊急事態宣言が出る前から
少しでも熱があったり、症状がある患者さんは
私たちの病院に搬送されるようになりました。

コロナの疑いがある患者さんは
公立岩瀬病院のような
感染症指定病院以外の
医院、病院では
受入れが難しいのだと思われます。

事前にシミュレーションなどで
準備を整えていた私たちの出番になります。

今日は外科ではないのですが、
積極的に患者さんを受け入れる医師の
患者さんを助けようとする想いに感謝です。

これから、防護服をはじめ
すべての感染症対策の準備をした手術が
始まります。

手術が終わった後は、特別に用意した部屋に
患者さんは入ることになります。

手術や術後の管理が
無事に終わることを
患者さんのために
みなさんも祈ってくださいね。






2020年5月8日金曜日

袖なしガウンが突然供給ストップ

病院の感染防御に用いるビニール製のガウンは
2種類ある。
ひとつは、
コロナウイルス感染対策に用いる袖付きガウン。
これは福島県からの供給があり、助けていただいた。

もうひとつは、
袖なしガウン。
これは、一般の患者さんのケアをする時に用いる。
様々な処置やおむつ交換などのケアには欠かせない。
公立岩瀬病院は4月に15,000枚使用している。
ほぼ、平均して1日500枚である。
一般家庭からすると、桁違いの使用量だ。
半端ない数のガウンを用いて、
患者さん同士の院内感染や
職員の院内感染を防いでいる。
安全の維持には欠かせない防護具だ。

この、袖なしガウンが突然入手できなくなった。
理由はよく分からないが、
コロナ対策に用いる袖付きガウンの供給を
国として優先させている可能性はある。

おそらく
袖なしのビニールガウンは
日本国内の病院で奪い合いになっていると思われる。

直接コロナウイルス感染症には関係ないので
国や県も供給補助の対象とはならないガウンだ。

なんとか、手に入れたいが
調達は難しそうだ。

突然なので備蓄がない。

地元で
薄いビニールで
袖なしのエプロンのような
ガウンを作れる工場はないだろうか?
緊急のことなのでにわかには無理かもしれません。

それでも、探してみることにする。

やはり、毎日が戦争だ!!


感染防護具の不足に悩む

慢性的な防護具の不足で医療従事者の心が痛んでいます。

この写真は米国ニューヨークにある
マウント・サイナイ・ウエスト病院です。
看護師が防護服不足で、
ガウンの代わりにゴミ袋で代用しています。
そして、
看護師が新型コロナウイルスに感染し、
死亡してしまいました。

世界で最も財政的に裕福な土地、
ニューヨークでも有数の病院で
高度な医療を提供している病院。
日本の医師の中でも有名な病院で
看護師が防護具を支給されずに
感染し死亡しているのです。

私には衝撃的な画像です。

公立岩瀬病院も同じ運命を辿らないように
日々努力していますが、
欲しくても購入できない
現状があります。

当院の看護師にはゴミ袋を着せたくない。

そして、
防護具の不足は、
武器を持たずに戦争に出かけるようなものです。

恐怖と重圧の中で
コロナウイルス感染症の患者さんのために
働く当院の職員が
防護具不足で
心を痛めないようにしたい。

特にN95マスクやタイベックスーツは
患者さんに近づいて、
PCRの検査をする時には必須の防護具です。

これらが、不足しています。
探しても、なかなか手に入りません。

マスク不足が顕在化してから
サージカルマスクは職員1日1枚で
節約してもらっています。
本来は必要な時に
必要な枚数を使うべきマスクです。

ひと月に15,000枚程使用していたマスクを
先月は8,000枚程度に節約してくれました。

努力に感謝すると同時に
職員には申し訳ないと思っています。

第2種感染症指定病院の院長として
福島県や国に
ずっと
防護具の要望を継続しています。

患者さんも、職員も守りたいと
努力していきます。

2020年5月7日木曜日

緊急手術

5月7日22時。
この時刻に当院外科の医師たちは緊急手術をしている。
腹膜炎だ。
明日まで待てない状況で、緊急手術を決断した。

この文章を読んでいるみなさんは
こんな質問をするかもしれません。

Q:「術前にコロナのPCR検査をしないと心配ですよね。」
A:「その通りです。」
Q:「それでも、手術をするのですか?」
A:「PCR検査の結果を待てない状況なのです。」
Q:「それは本当に心配ですね。」
A:「心配ではありますが、患者さんを救うためには、明日まで待てないのです。」

あらゆる危険性を熟知した上で緊急手術を決断する。
そして、患者さんの命を助けるために夜を徹して働くのだ。

手術が終わっても、重症患者さんの術後管理が待っている。
腹膜炎のため患者さんが多臓器不全となって、人工呼吸や
血液透析をしなくてはならない時もある。
24時間の対応を求められる仕事なのだ。

加えてコロナウイルス感染の危険性がある仕事でもある。

爽やかな声で
「これから、臨時で緊急手術を行います。」
報告してくる外科医に頭が下がる思いの
院長なのです。

手指のアルコール消毒

新型コロナウイルス感染症予防で
大切な手指衛生(しゅしえいせい)。

みなさんご存知の通り、
コロナウイルスはアルコールに触れると
一瞬で不活化(死ぬことと一緒)します。

アルコールアレルギーのない人にとって
第一選択の消毒薬です。

悪い特徴はすぐに蒸発してしまうこと。
ですから、アルコールは
たっぷり手に取ることが大切になります。
少ない量だと
手全体にアルコールがいきわたらず、
乾燥してしまい
効果が半減します。

もったいないからと言って、
チョットだけにすると
怖い結果が待っているかもしれません。

十分な量を手にとり、
急いで手にこすりつけるのが一番です。

指先で物を触ることが多いので、
この部分の消毒をしっかり行いましょう。
アルコールの量が少ないと
指先まで
消毒できないまま蒸発してしまいます。

最近は66%のアルコール濃度のお酒が
販売されています。
これでもある程度の消毒は可能です。

しかし、
少し濃度が低いので、このお酒で
手指消毒する際には、
余計に十分な量を手にとって下さい。

丁寧に時間をかけて
消毒すると良い結果が待っています。

コロナを撲滅するために
みなさんで
効果的に
アルコール消毒をしましょう。

当院の歴史をふりかえると

公立岩瀬病院、院長の三浦純一です。

当院は1872年に創立された
日本で最も歴史のある病院のひとつです。
150年近い歴史です。
その間、
ずっと入院患者さんを引き受けて、
住民のみなさまに医療を提供しています。

24時間、365日、入院患者さんがいますから、
時間にすると
130万時間という途方もない時間、
休むことなく連続で医療を提供してきました。
先輩たちの努力のおかげて、
いまの公立岩瀬病院があります。

歴史をふりかえると、
黎明期の時代にコロリ(今で言うコレラ)が
須賀川の地で流行した時、
私たちの先輩は獅子奮迅の働きで
これに対処しました。
医師も看護師も自分の身を挺して
住民のみなさんの命を守ったのです。

医療の歴史には
必ず感染症との闘いが記されています。
いま、私たちを苦しめている
新型コロナウイルス感染症も
世界の歴史に残るのは確実ですね。

ところで、
私たちの病院は第2種感染症指定病院として
福島県の指定を受けています。
感染症病床が6床あります。
そこに
新型コロナウイルスに
感染した患者さんを受け入れています。
行政が指定した感染症なので
入院に関しては保健所と相談して決めています。

一般の病床と感染症の病床を
完全に分けてゾーニングしています。
普通の患者さんと交わることはありません。
訓練された職員がキチンとした予防策をして
感染症の患者さんに対応しています。

現時点でコロナの院内感染が
起きていないのは、
感染症をコントロールしている
職員の努力のおかげです。

恐怖感を伴った重圧の中で
仕事をするのは、
想像以上に大変です。

それに耐えて高度な医療を提供し、
患者さんを治療し、退院させている
職員がいます。

医師、看護師、薬剤師、検査技師、
放射線技師や
感染症の患者さんに食事を提供する
管理栄養士などの職員が
頑張っています。

やりがいを持って
高度な医療を提供できる
職場環境を整備するのが
院長の役割です。

毎日が東奔西走。

それでも
淡々と働き続けることができるのは
優れた職員に支えられているからです。

いま
あらためて、優れた職員を培ってきた
公立岩瀬病院の歴史に感謝しています。